世界金融引き締め!取り残された日本の危ない未来

米国に加えユーロ圏、英国、カナダの
中央銀行が金融政策の引き締めや
正常化に向けた動きを加速させています。

つまり、日本以外は金利を引き上げる
方向性です。

世界から見ても日本だけが異常状態で
あることは間違いありませんが、
今後の経済の方向性について
ズバリ横森が解説しました!

世界金融引き締め!取り残された日本の危ない未来

音声ダウンロード(MP3) [7月20日収録]

日本除く世界各国、一斉に金融緩和脱出へ…世界的バブル発生と崩壊のリスク高まる

Business Journal  2017.07.14 真壁昭夫/法政大学大学院教授

 今、米国に加えユーロ圏、英国、カナダの中央銀行が金融政策の引き締めや正常化に向けた動きを加速させている。米国では、6月のFOMC(米連邦公開市場委員会)にて、年内の追加利上げに加え、早いタイミングでバランスシートの縮小を開始する考えが示された。FRB(米連邦準備制度理事会)が開始から1年間の保有資産の削減ペースを公表したことを踏まえると、利上げよりも、バランスシートの縮小を優先させる意向は強そうだ。

 それに加え、イエレンFRB議長は株式などの資産価格が割高であることにも言及し始めた。FRBは株式のバブルを警戒し、のちのちの金融緩和策の発動余地を確保しようとしているとみられる。FRB以上に衝撃だったのは、ユーロ圏でも金融政策が調整される可能性が浮上したことだ。世界的に金融市場が落ち着きを取り戻すなかで、ドラギECB総裁は従来の金融政策は緩和的すぎると考えているのだろう。そのため、早晩、ECBは国債の買い入れ額を徐々に削減し、市場・経済に供給するマネーの量を絞るオペレーションを行うとみられる。その背景には、インフレリスクへの警戒が強いといわれるドイツの政府、中央銀行からもECBの金融政策が緩和的すぎるとの批判が高まっていることがある。

徐々に高まる金融市場の価格変動性(ボラティリティ)

  年初以降の金融市場では、株式を中心に、外国為替、金利(国債価格)の変動率が低下してきた。米国のS&P500株価指数の価格変動率=ボラティリティが歴史的な低水準まで低下したのを筆頭に、世界全体の金融市場で、相場の膠着感が高まってきたのである。この背景には、ITセクターでの成長への期待と、主要先進国の中央銀行が、慎重に金融政策を運営するという観測があったと考えられる。いうなれば、「今回は違う」という投資家の心理がリスク資産の上昇を支えてきたのである。

 今、徐々にこの状況が変わりつつある。なぜなら、各国の金融市場の安定とリスク資産の価格上昇をサポートしてきた主要国の金融政策が、徐々に引き締め的なものへ変化しつつあるからだ。6月のFOMCにてFRBが利上げとバランスシートの縮小という政策の正常化を重視することは、ある程度は想定されていた。意外だったのはECBのドラギ総裁だ。これまでインフレ率が2%近傍の目標水準に達していないことを理由に金融緩和を重視してきたECBが、政策を調整する可能性を示したことは見逃せない。この場合の調整とは、金融緩和の度合いが低下し、引き締め気味に運営されることにほかならない。

 重要な点は、ECBの金融政策が限界を迎えつつあることだ。すでに4月以降、ECBは一月当たりの国債買い入れ額を600億ユーロ(従来は800億ユーロ)に引き下げた。早ければ年末にもECBが買い入れることのできるドイツ国債が枯渇し始めるとの見方も出ている。国債買い入れを続けていくことは難しい。金融政策の調整は不可避だろう。

 これまで、ECBなどの中央銀行は、物価の安定を重視してきた。しかし今、その使命を全うするよりも前に、金融政策を調整しなければならなくなる可能性が高まっている。言い換えれば、どれだけ市場とのコミュニケーションによって低金利の環境を維持しようとしても、これまでのような緩和的な金融政策が限界を迎えていることを示している。

中央銀行はヒステリシス効果を抑えられるか

  ECB関係者の発言をみると、金融市場が落ち着いている間に金融政策の出口戦略を進めたいとの思いが伺える。しかし、これはかなり難しい。資産の価格は上昇してはいるが、多くの人々の心理には過去の経済危機への恐怖が残っていると考えられるからだ。

 その恐怖感が“ヒステリシス効果”をもたらす。ヒステリシス効果とは、過去に発生した現象に影響されることをいう。2008年9月のリーマンショックに代表される経済危機の発生は、消費者、金融機関、一般企業のリスクテイクを阻害する可能性がある。16年の伊勢志摩サミットで安倍晋三首相が、「リーマン級の危機が迫っている」と発言し大きな議論を呼んだ。このように、歴史に残る経済危機は私たちの記憶に色濃く残りやすい。その結果、「またそういう展開が起きてもおかしくはない」との潜在意識が形成される。

 その影響を緩和するために、中央銀行は利下げ、量的緩和、マイナス金利政策などを進め、先行きへの期待を支えようとした。しかし、実際に金融政策で潜在成長率を引き上げることは難しい。その結果、FRB内部では一時的に2%の目標水準を上回るインフレ率を許容し、需要が供給を上回る“高圧経済”を目指すべきとの主張をした時期もあった。

 各国の中央銀行が経済危機的な構造変化に直面した後、当該国に適した物価の目標水準を定めることができれば、ヒステリシス効果の影響はそれなりに和らげることができるかもしれない。市場では、2%のインフレターゲットは高すぎるとの考えもあるが、中央銀行がどこまでこの問題を検討しているかは明確ではない。

 事実、FRBもECBも、物価の目標を2%に据え置き、それがグローバルスタンダードだとの姿勢を貫いている。現実の経済環境と金融政策の目標にギャップがあるなかで、中央銀行が政策の調整を進める正当性を説き、金融市場、家計、企業の信任を得ることはできるか。まさに、セントラルバンカーの手腕が問われる状況が到来しつつある。

金融政策が繰り返す“いつか来た道”

  歴史を振り返ると、金融政策はバブルの発生と崩壊の一因となってきた。1989年に日銀が金利を引き上げ、株価、不動産価格の鎮静化を狙ったことを“バブルつぶし”と考える専門家は多い。今後、金融政策がバブル崩壊の一因となってしまう“いつか来た道”を世界経済がたどる可能性は高い。

 バブルの恐れが高まっているのは米国だけではない。ユーロ圏でもドイツの株価は09年3月につけたリーマンショック後の安値から3倍以上の上昇を遂げた。同じ期間、ユーロ圏全体の株価は、ほぼ2倍の上昇だ。ECBが量的緩和を中心に金融の緩和を進め、国債からリスク資産への資金流入が支えられてきたことは大きい。

 特に、年初以降はハイテク企業への期待が株価を支えた。米国のアマゾンは、異業種の企業を傘下に収めることで、自社のビジネスプラットフォームを拡大させようとしている。これが、普及が期待されるネットワーク技術と融合すると、ビッグデータのさらなる蓄積が進むだろう。それを活用することで、アマゾンが自ら市場を創造し、成長を遂げることが可能になるとの見方も増えている。その結果、「今回の景気回復は違う、これからが本当の成長局面だ」との強気な見方も増えている。

 しかし、FRBのバランスシート縮小観測に加えてドラギECB総裁が政策の調整を示唆したことは、米欧の長期金利、株式市場のボラティリティを上昇させた。金融政策が引き締め基調で運営されるとの見方は、着実にリスクテイクを阻害しつつある。

 6月下旬、日本を除く主要先進国の中央銀行は、金融緩和から引き締め、あるいは正常化への舵を切り始めたとみる。金融政策は、景気や金融市場に影響を与えやすくなっていると考えられる。

 金融市場では、多くの投資家が年初来の低ボラティリティ環境に慣れ、下方リスクへの警戒感が低下している。それだけに、先々の金融政策への不安が高まった場合には株安が進み、グローバルな規模で市場が動揺するかもしれない。今すぐではないにせよ金融政策がバブルつぶしの一因となり、世界経済が“いつかきた道”をたどる可能性は低くはない。
———————–

経済倶楽部であなたの知りたいこと、相談したい悩みは こちらをクリックしてお送りください。

関連記事

  1. 第326回収録トーク:ハイパーインフレの国ジンバブエ経済学

  2. 第266回収録 ロシア軍 シリア撤退

  3. 質問977 定期借地権付きマンション購入基準とは?

  4. 質問981 金がインフレ対策にならない理由

  5. 質問1014 バーゼル3 金利への影響 

  6. 質問875 金融崩壊が起きた時の資産対策法

  7. 質問962 海外投資の最も重要な判断基準とは? 

  8. 質問 772 具体的な資産防衛法

コメント

  • コメント (7)

  • トラックバックは利用できません。

    • ラスカル
    • 2017年 7月 24日

    【人手不足、バブル期並み 賃金、消費へ好循環及ばず 経済財政白書】
    (2017年7月24日:共同通信)

     石原伸晃経済再生担当相は21日の閣議に2017年度の年次経済財政報告(経済財政白書)を提出した。人手不足が1980~90年代のバブル期並みに深刻化していると指摘。労働者の生産性が米国の6割、欧州の8割と低水準にとどまる点とともに、日本経済が抱える課題に挙げた。現在の景気回復は戦後3位の長さになった可能性があるとした上で、賃金と消費が伸び悩み、好循環が家計には十分に及んでいないことを認めた。

     副題は「技術革新と働き方改革がもたらす新たな成長」とした。労働力不足による低成長を打開するため、残業を抑えて多様な勤務形態を認める「働き方改革」を進め、生産効率を高める必要性を強調した。ITや人工知能(AI)など生産性向上に役立つ先進技術の活用を企業に促した。

     現在の景気回復は雇用が大きく改善しているのが特徴で、完全失業率は3%前後に下がり、有効求人倍率も全ての地域で1倍を超えた。建設や運輸業を中心に人手が不足し、過酷な長時間労働が社会問題となっている。

     白書は、ドイツをはじめ1人当たりの労働時間が短い国ほど生産性が高く、労働時間が10%短くなると生産性が25%高まるとの分析を紹介。残業を減らせば社員のやる気が高まり、優秀な人材も集まりやすくなるほか、企業が業務見直しや省力化の設備投資に動くことで生産性の向上につながるとの見方を示した。

     こうした働き方改革が子育て世帯の所得増を通じて格差是正に貢献することや、長時間労働から解放されて買い物や旅行などの消費活動が盛り上がる効果も指摘した。

     人手不足にもかかわらず賃金上昇が鈍いことは「これまでにない現象」とした。賃金が伸び悩む背景として、パート労働者の割合が増えて水準を押し下げていることや、設備投資不足などが影響し労働生産性が上がっていない点を挙げた。

     また、賃上げより雇用の安定を優先する労使双方のリスク回避姿勢を問題視し、外部人材の受け入れを通じた発想の転換に期待を寄せた。

     低迷が続く消費に関しては、将来不安に根差した節約志向に加え、高齢化や若者の晩婚・非婚化で消費構造が変化してきていると指摘した。

    • ラスカル
    • 2017年 7月 24日

    >人手不足にもかかわらず賃金上昇が鈍いことは「これまでにない現象」とした。

     そりゃ日本中が低賃金の薄利商売やってんだから、人手不足(少ない時給で求人)でカツカツの儲からない商売の自転車操業になりますわな。

     テレビ東京のカンブリア宮殿で言ってたけど、誰が何を売っても、やっても、儲からない時代だとか言ってたな。テレビ東京はNHKやテレビ朝日と違って、まともで正直ですわ。

     そりゃ日本人の財布の紐が固くなるのは当然でしょ。100円使うのに悩んでんだから。

    • ラスカル
    • 2017年 7月 24日

     日本破綻って一気に誰にでもわかる現象として起きるんじゃなくて、病魔の様にじわりじわりと日本社会を蝕んでいくんじゃね~の。誰も気づかないだけで、もう既に日本は破綻してんのかも知れんぞ。ただ目に見える具体的な円安とかインフレが起きていないだけで、社会はもうズタボロ状態で、各家計がギリギリの状態で廻っているから誰も気づかないだけとか。

    • ラスカル
    • 2017年 7月 24日

     もう日本は総中流ならぬ、総下流になってしまったからな。浅井隆が日本が破綻すればハイパーインフレだとか、ハイパー円安だとかの洗脳をしたから、日本破綻がそういう現象として起きると信じ切ってしまっているだけで、もう既に日本は破綻して、何年も経過した状態が現在なのかもしれんぞ。

    • ラスカル
    • 2017年 7月 24日

     インフレにも円安にもならない、政府の正常な活動は続いている、でも公務員を含めた全ての業種で正社員は減り、非正規労働者ばかり。大して消費をしなくても、なんとか生きてはいけるから、極貧という実感はない。

     ジンバブエみたいな独裁後進国家なんか参考にならんから除外して、ロシアや韓国、トルコ、ギリシャの破綻後の生活っていっても、大して今の日本と変わらんやろ。極端なシーンだけテレビでクローズアップされているだけで、貧しいながらも生活は回っていたぞ。

     今の日本って、新しいタイプの破綻じゃね~のか?

    • ラスカル
    • 2017年 7月 25日

    【睡眠導入剤混入の決定的瞬間を撮られた71歳准看護師 ネガティブ、マイナス思考が事件の背景に?】
    (2017年7月24日:産経新聞)

     千葉県北西部にある印西(いんざい)市の老人ホームで、職員に猛烈な眠気やめまいなどの原因不明の体調不良が続出した事件は、同僚の職員が飲み物に睡眠導入剤を混入していたのが原因だった。そして、被害にあった30代の女性職員がスマートフォンで録画した動画には、ひとりの職員が自然なしぐさで白い液体を飲料に混入し、容器を振ってかき混ぜる“決定的瞬間”が映っていた-。

     逮捕されたのは、動画に映っていた准看護師の波田野(はたの)愛子容疑者(71)だ。県警の調べに対し、職場環境への不満を漏らしているという波田野容疑者。その犯行は、同僚の見ている目の前で液体を混入するなど、大胆なものだった。

     「栄養剤を入れてあげている」。6月8日、老人ホームの事務室で、席を離れていた30代の女性職員の飲料に白い液体を混入しているのを別の職員に目撃された波田野容疑者はこともなく、こう話した。

     席に戻った女性職員はこの飲料を飲み、急激な体調不良に見舞われたという。体調不良についてこの職員は「突然、体が浮くような感じで意識がもうろうとなった」と当時を振り返る。

     5月23日に初めて症状が出て同日夕方に早退した。その際には、家に帰ると意識が途切れ、翌日まで目が覚めなかったという。

     5日後の6月13日にも、波田野容疑者は同じ事務室で、他の同僚もいる状況で堂々と犯行に及んだ。目撃した施設長が女性職員に対し、「波田野容疑者に飲み物に何か入れてもらっているのか」と尋ねたところ、女性職員は「頼んでいない」と返答。この日は飲み物を廃棄した。

     不審に思った女性職員は、同月15日に離席する際、波田野容疑者の行動を撮影しようと、スマホの録画機能を作動させた。戻ってきて、動画を確認すると、そこには波田野容疑者が白い液体を混入し、容器を回すようにしてかき混ぜる動作が映っていた。

     施設側は、撮影した動画と飲料を県警に提出。飲料からは、睡眠導入剤が検出された。これらが決定的な証拠になり、波田野容疑者はこの女性に対する傷害容疑で同月21日に逮捕されることになる。女性職員は「動画を見て、震えが止まらなかった」と憤りを隠さない。

     この事件がきっかけで、5月15日に別の同僚女性(69)と迎えに来た夫(71)に睡眠導入剤入りのお茶を飲ませ、夫が乗用車を運転して帰宅する途中で、建築業の男性(56)が運転する車と事故を起こしたとして、波田野容疑者は、殺人未遂容疑で7月11日に再逮捕された。

     職員の間で原因不明の体調不良を訴える人が4月以降続いていたこともあり、一部の職員は車での通勤を控え、症状が出ていない施設長が送迎していた。4月以降、10回近く症状が出ていた同僚女性もその1人だったが、5月15日は夫が迎えに来たため、夫の運転する車で帰ったという。

     ただ、この時、事務室に同席した職員は「波田野容疑者が2人にお茶をいれて、やたらと勧めていた」と振り返り、波田野容疑者の不審な行動の一端を明かす。波田野容疑者は「ちゃんと(お茶を)飲んだ?」などと、念押しまでしていた。

     波田野容疑者は平成17年に、この老人ホームなどを運営する社会福祉法人に入り、同ホームには平成27年10月から勤務している。施設関係者によると、特に大きなトラブルなく働いていたという。

     唯一の准看護師として、週5日勤務した。ホームの入所者や利用者からの評判も良く、「年齢もあるのでバリバリ働くよりは、年齢の近い入所者相手に経験や知識をいかして働いてもらえると思った」と施設長は振り返る。

     ただ、今年2月ごろに波田野容疑者も関係する人事上のトラブルがあったという。ちょうどその頃から、同僚職員の間で原因不明の体調不良が発生するようになったという。

     4月に職員の異動があってからは、その回数が急増した。同僚女性(69)が計11回、30代の女性職員は計5回と、突出して多くの体調不良に見舞われた。30代の女性職員は、他の病院で急性薬物中毒との診断も受けたというが、全く心当たりがなかったという。こうした体調不良に見舞われた際に、波田野容疑者は「水分をとりなさい」と勧めていたという。

     捜査関係者によると、波田野容疑者は「嫌がらせを受けた」「一部の職員をねたんでいた」などと供述しているという。こうした不満について、施設関係者は大きなトラブルはなかったと前置きした上で、「この老人ホームは自立した入所者が多いので、事務職のほうが頼られているのをねたんでいたかもしれない」と明かす。ただ、「波田野さんも頼りにしています」とフォローしていたという。

     印西市内の波田野容疑者の自宅付近の住民は「ごく普通の人」と声をそろえ、今回の事件に驚きを隠さない。ただ、夫婦そろって病気がちになっていることから、「『なんで自分ばかり…』と思い悩んでいる様子もあった」(60代男性)との声も上がる。

     70歳超えて仕事をしているためか、近所付き合いもほとんどなかった波田野容疑者が、職場でも孤立感を深めたことが、犯行に手を染めるきっかけとなった可能性がある。

     今の社会福祉法人に入る前には、自宅から近い特別養護老人ホームなどの勤務を転々としていたと、特養ホームの関係者は明かす。この特養には平成12年から14年にかけて勤務し、その後、別の施設に転職していったという。特に大きなトラブルもなく、この関係者は「より待遇のいい、職場が見つかったんだろう」としか思わなかったとしている。

     波田野容疑者の性格について、一緒に仕事をしたことがあるという関係者は「『そこまで気にしなくてもいいのに』と思えるほど、ネガティブに考える傾向があった」と振り返る。神経質、心配性、気にしすぎ、愚痴めいたことをよく漏らす、悲観的…。波田野容疑者のキャラクターを語る上で出てくるキーワードは、こうしたマイナス思考のものが多かった。

     「他人が行った旅行について、根掘り葉掘り聞いて特別にうらやましがっていたことがある」とは、別の施設で一緒に働いていたことのある関係者だ。「夫婦で体調が優れないことから、旅行に出かけることはできないとして、悲観的になっていた」と振り返る。

     入所者や他の職員からも頼られる仕事ぶりで、ようやく居場所を見つけたかにみえた波田野容疑者。同僚がいる中で、異物を他人の飲料に混入する行為は、重大な結果を招く危険性を予見していたとは思えない。孤立感や一方的な人間関係でのねたみが、犯行に及ばせたのだろうか。

     事件の起きた老人ホームでは、他にも3人の職員が1~2回体調不良を訴えたが、全く症状のない職員もいた。約50人の入所者にも、被害はないという。波田野容疑者は、複数の同僚に睡眠導入剤を混入した行為は認めているものの、殺意などは否認し続けているという。

     県警は今年2月5日に、別の同僚女性(60)が亡くなった交通事故との関連性も慎重に調べる方針で、動機面を中心に調べを進めている。

    • ラスカル
    • 2017年 7月 25日

    >『なんで自分ばかり…』と思い悩んでいる
    >他人が行った旅行について、根掘り葉掘り聞いて特別にうらやましがっていたことがある

     71歳で准看護師のままってことは、55年前に貧乏なので中学を出て、高校に行けずに、准看護学校(あの当時はほとんど定時制)に入学して、病院や個人医院で働きながら学校に通い、貧乏で苦労した人生なんやろな。もちろん学費は奨学金を借りて、卒業後に規定年数を地元医療機関で働いて、返済を免除されたパターンでっしゃろ。

     その後、正看護師の資格を取るための学校にも行ってないみたいだし、頭とお金の両方が足りなくて、准看護師という低給、重労働の立場に甘んじていたタイプやな。まあ人生ずぅ~っと不幸のままババアになっちまった人や。

     これだから不幸な人って、自分よりもちょっと幸福な人を見ると、コッソリと他人を不幸に陥れようとするから嫌いなんだよ。露骨に嫌がらせとかじゃなくて、気づかれないように、何の責任もない他人を、自分と同じレベルの不幸にまで引っ張り込もうとする。善人、友達のフリして、相手に気づかれない様に、地獄へ引きずり込もうとする。

     大勢の他人が自分と同じレベルの不幸にまで落ちてくれば、自分は、相対的な尺度では、「自分だけが不幸ではない」という立場にランクアップできるからな。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

コメントするためには、 ログイン してください。

最近の記事

アーカイブページ