ボケ老人『1000万人』:日本の異常事態宣言

2025年、認知症「1000万人社会」
がやってくるそうです。

国民の10人に1人はボケ老人。

ボケ老人が路頭に迷う。

判断力不足による老人の交通事故多発。

認知症の恐ろしさは、介護をする人の
労働人口を1人奪います。

ただでさえ、日本の経済力低下が
危ぶまれている中、認知症問題は
国家存続危機に陥ります。

超高齢化社会を迎える日本は
生き残ることができるのか?

 

ボケ老人『1000万人』:日本の異常事態宣言

音声ダウンロード(MP3) [11月19日収録]

 

認知症「1000万人」社会がやってくる!

人類史上かつてない異常事態。残念ながら、もう手遅れです。

「週刊現代」2015年11月21日号

全国民の10人に1人が認知症。町を歩けば、認知症の人を見かけない日はない——日本は間もなく、そして確実に、そういう国になる。その時になって「想定外だ」と嘆いても、もはや手遅れなのだ。

もう手の打ちようがない

2025年、日本の認知症患者・認知症予備軍の数は合計1000万人を突破する——。65歳以上の3人に1人、全国民の約10人に1人がボケるという、人類の歴史でも例を見ない事態が、10年後に迫っている。

元大蔵省主計官で、政策研究大学院大学名誉教授の松谷明彦氏が警告する。

「残念ながら、日本の人口が2060年頃まで減り続けること、そして現役世代と65歳以上の高齢者の人口比率が限りなく『1対1』に近づくことは、現在の人口構成から確定しています。特効薬が開発されない限りは、認知症の高齢者も確実に増え続けるでしょう。

10人に1人が認知症ともなれば、現在のような高い水準の介護・医療サービスをすべての人に行きわたらせることは、とうてい不可能と言わざるを得ません。

財政破綻を避け、なおかつ現状の社会保障を維持しようとすると、現役世代の収入を9割以上召し上げなければならないからです」

日本はこの瞬間にも、未曾有の「認知症『超』大国」への道を突き進んでいる。

そして、日本中に認知症の高齢者が溢れるころには、現行の医療・介護制度、そして年金制度も間違いなく崩壊している。認めたくはないが、それが現実だ。

2025年には、団塊の世代800万人が75歳を超え、後期高齢者となる。そしてその子供たち、いわゆる「団塊ジュニア」——就職氷河期に直面し、非正規雇用の割合が約20%に達する、今の40代——が、介護する側になる。

医療・介護の負担は重くなる一方、それを支える経済力は、ますます細ってゆく。

政治家も厚労省も無責任

しかし、政治家も官僚も何ら具体的な策を立てられず、「自分が任期中に責任を問われなければそれでいい」と、知らんふりを決め込むばかり。厚生労働省関係者が話す。

「政治家は、認知症や高齢化の問題に『オレの知ったことか』『票にならない』と言って、誰もまともに取り組もうとしない。

一方で厚労官僚は、『将来のことを考えるのは政治家の仕事』『われわれは、目先の課題をこなすだけ』と、責任を押し付け合っています。どちらも内心では、『もう、どうすることもできない』と気が付いているのです。

厚労省は今年初めに『新オレンジプラン(認知症施策推進総合戦略)』を発表しましたが、そこでも『では、誰がいつ何をやるのか』ということは明確になっていない」

認知症の激増が、数年以内に社会問題になることは明らかだ。しかし、これに対応するための政府機関はいまだになく、認知症のためのセーフティネット作りも、地方自治体の自主努力に頼っているのが現状である。

一方で政府は、今年6月に「2025年までに、全国の病院の病床数を、最大で今よりも約20万床減らす」という方針を掲げた。ただでさえ介護施設の数が足りない中で、「認知症が重い高齢者は出て行ってもらう」という施設も増えてきている。

「これからは、認知症老人の面倒は、家族が自宅で見るのが当たり前。カネがないなら、尚更だ」——政府は、暗にそう言いたいのである。

「認認介護」が急増する

世の中全体が、認知症老人の面倒を見きれなくなったとき、何が起こるのか。

間違いなく急増するのが、夫婦の片方が認知症になった後、介護にあたっていた夫や妻まで認知症を発症し、しかも誰もそのことに気付かないという「隠れ認認介護」世帯である。神奈川県・川崎幸クリニックの杉山孝博院長が言う。

「すでに『認認介護』の問題は顕在化しつつあります。80歳前後の認知症発症率はおよそ20%なので、夫婦ともに認知症になる割合は単純計算で8%。現在でも、少なくとも11組に1組の夫婦が、ともに認知症ということになります。

夫婦で認知症の進み具合が大きく違う場合は、訪問看護師が服薬管理などのサポートをすれば、症状の軽いほうが介護することはできます。

しかし、片方が食事をとれない状態だったり、痰の吸引などの医療行為が必要な場合、または暴力をふるうといった症状があるときは、介護が成り立たなくなってしまうことも少なくありません」

暴走する「認知症ドライバー」

離れて暮らす子供が仕事に忙しいと、発覚が遅れてしまう。また、認知症になりかけている、いわゆる「まだらボケ」状態の患者には、自分が認知症になったことを受け入れられない人もいる。本人が電話口では「大丈夫だから」と言っていても、実際に会ってみるとボケていた、というケースは珍しくない。

東京都内に住む佐藤徹郎さん(58歳・仮名)は、半年前から関西の実家との往復生活を送っている。数年前に佐藤さんの母親が脳卒中で倒れて以来、父親がその介護にあたってきたが、今度は父親が認知症を発症したからだ。

佐藤さんは昨年末に帰省した際、父親の様子がおかしいことに気付いた。

「父は当初『オレはボケてない』『大丈夫だ』と言っていました。でも、家事を終えて東京に戻った私に、何度も電話してくるんです。『財布はどこだっけ』とか、『今日はどこに行くんだっけ』と、他愛もない内容が多いんですが……。かかってくるたび、心配になりますね。

今は2週間に1回実家へ行き、洗濯や掃除を済ませ、作りおきの料理を作って帰る生活ですが、私自身も体調が万全というわけではないので、率直に言って辛いです。かといって、自分と妻の生活を考えると、仕事を辞めるわけにもいきません。

施設に入ってもらうことはもちろん考えています。でも、母の医療費もかかりますし、何より父自身にまだ『自分は認知症だ』という自覚が薄いんです。しばらくは、この暮らしを続けるしかないと思っています」

ましてや、子供がいない夫婦や、ひとり暮らしの高齢者が認知症になった場合には、自治体の係員やヘルパーなどが自宅を訪れないかぎり、誰も気付かないまま放置されてしまう。街を徘徊しても探す人はおらず、万引きや傷害といった事件、自動車事故などを起こして、ようやく認知症と分かる——そんな事態がすでに起こり始めている。

10月28日、宮崎市内で73歳の認知症患者の男性が車を暴走させ、7人が死傷した事故は記憶に新しい。この男性は妻と2人で暮らしていたが、妻も「夫の運転が危険だとは思っていなかった」というから驚かされる。埼玉県で働く、あるケアマネジャーが話す。

「宮崎の事故は他人事ではないので、怖くなりました。私が担当している認知症の方にも、車の運転を続けている人が少なくありませんから。

お世話をしている認知症の方が、スーパーマーケットの駐車場で隣の車にぶつけて、連絡をもらうことはよくあります。路上でも、決してスピードを出しているわけではなくても信号無視をしてしまったり、歩行者に気を取られて電柱にぶつかるなど、大事故につながりかねないトラブルがしょっちゅう起きています。

でも、ご家族が免許を取り上げようとすると、怒る方が多いんです。そういう方は『運転には自信がある』と必ずおっしゃる。放置していたら危ないからと、自宅から離れた駐車場に車を置くようにしたご家族がいましたが、本人にばれて大ゲンカになっていました」

たとえ家族が説得して、運転免許を返納したとしても、そもそも認知症だと「自分はもう免許を持っていない」ということ自体を忘れてしまう。

かくして、街には道路を蛇行し、逆走し、暴走する「認知症ドライバー」が解き放たれる。65歳以上の免許保有者数は、’13年末時点で約1534万人だが、2025年には約2824万人と、ほぼ倍増する見通しだ。免許返納の義務付けなどが実施されない限りは、事故の数も同じく倍になる。

介護士が「徴兵」される日

10年後の日本では、すでに国民のおよそ3人に1人が65歳以上である。

ファミリーレストランでは認知症の客を高齢者店員がもてなし、コンビニのレジにも高齢者と外国人ばかり。電車の座席は半分が優先席に変わり、スーパーやデパートでは迷子放送ではなく「認知症放送」が日常茶飯事になる。

認知症高齢者の資産を狙って、詐欺だけでなく誘拐事件も多発するはずだ。昨年1年間でも、認知症が原因で行方不明になったとみられる人の数は1万783人にのぼっている。

また今月3日には、宮城県仙台市で78歳の男性がヘルパーの60代女性を果物ナイフで切りつけ、殺人未遂の疑いで逮捕された。動機は「食事にラップをかけられたから」だった。都内の有料老人ホームに勤めるヘルパーは、あまり語られることのない介護現場のトラブルについてこう話す。

「実は、最も大変なのが認知症になり始めた軽症のときです。男性の入所者の場合、体重も腕力もあるので男性のヘルパーをつけるのですが、『女性のヘルパーがいい』と嫌がって暴れる方が少なくありません。

周囲の人を殴ったり、認知症が進んだ人を『このクズ』とか『バカ野郎が』などと罵る人や、中には他の入所者の持ち物を盗んでしまう人もいて、ある程度は仕方がないことだと分かっていても閉口します。

一方で、最近は入所者のご家族にも『自分らしい暮らしをさせてやってください』とか『囲碁が好きなので、なるべく相手をしてあげて』といった注文をつける方が増えているように感じます。

でも実際には、『介護サービス』とはいっても人間同士ですから、なかなか心を開いてくれない入所者もいる。介護士の側も、熟練度はバラバラですし、皆が皆、聖人君子ではありません。トラブルは増える一方です」

こうした苦労に加えて、介護の現場は低賃金と人手不足にも常に悩まされている。現在、福祉施設職員の平均月収は手取りで21万円前後と、一般平均の32万円を10万円以上も下回るという。神奈川県・汐田総合病院の宮澤由美医師が話す。

「私が知っている介護職員には、『実家暮らしだから何とかなっているけれど、今の収入では結婚と子育てはムリ』という人が多い。仕事の内容に見合わない低賃金なのです。看護師や理学療法士の資格をとって転職するために、勉強している人の話も耳にします。

『本来なら、家族がやるべき仕事だ』とか『医師や看護師のような専門技術を持っていない』といった、介護職に対する世間の偏見が根強いことも問題です。人手不足は深刻で、政府は2025年に253万人の介護職員が必要になると推計していますが、このままだとおよそ38万人も不足するといわれています」

慶應義塾大学の佐渡充洋助教と厚生労働省の試算によれば、昨年の時点で認知症の介護・医療費、家族の負担といった「社会的費用」は年間14・5兆円にのぼっている。2025年には、その額は20兆円近くに膨らむ見通しだ。

認知症対策に使われる国家予算があまりに膨大になれば、「認知症の高齢者に、そこまでしてカネをつぎ込む必要があるのか」という議論も今後は起こりかねない。

誰を切り捨て、誰を助けるのか。それとも、全員で一緒に滅ぶのか——年金の原資が吹っ飛ぶかどうかの瀬戸際に追い込まれれば、全国民が見て見ぬふりを続けてきた、まさに「パンドラの箱」が開く。

こんな空恐ろしい事実もある。政府は、「経済財政の中長期試算」を2023年分までしか発表していないのだ。

もし政府が、2025年前後に「社会保障制度が立ち行かなくなり、日本は財政破綻する」と予期しているのだとしたら。日本はその頃、徴兵制ならぬ「徴介護制」もやむを得ないような状況に追い込まれているかもしれない。

介護離職者も数十万人に

’00年に介護保険制度が導入された後、福祉・介護分野へ乗り込んだ民間企業は数多かった。しかし、大手のコムスンやワタミは不祥事などもあり撤退。倒産に追い込まれる事業者も増える一方だ。

「介護は、モノを作って売るといった事業とは勝手が違いますし、どんどん儲かるというわけでもありません。営利企業が参入しても、なかなかうまくいかないのが実情です」 (前出・宮澤氏)

認知症の高齢者はどんどん増えるのに、介護の担い手はまったく足りない。にもかかわらず、安倍総理は今年9月「2020年代初頭までに、介護離職ゼロを目指す」という目標をぶち上げた。厳しい現実と、明らかに食い違った目標だ。

総理の発言と反対に、これから2025年までの間、介護離職の増加が大問題となるのは間違いない。総務省の調べによると、その数はすでに年間10万人に達している。10年後には数十万人になるだろう。

働かないと、生活が立ち行かない。しかし、自分が介護するしかない——こう悩む人も、認知症の高齢者と同じ数だけ増える。

「今後数十年間、現役世代の人口が増えることはありません。一人一人の収入が大幅に増えるということもないでしょう。

それなのに、いきなり『もう国は面倒を見きれないから、認知症は家族で何とかしてくれ』と言われて、対応できる人がどれだけいるでしょうか。まずは現役世代の所得水準を上げることが必要なはずです」 (前出・松谷氏)

現役世代の活力と生産力が介護に食われ、経済のパイが縮み、社会保障の財源となる税収はますます減る。日本はもう、そんな負のスパイラルに片足を突っ込んでいる。

十分な介護を受けられない認知症の高齢者が、町に溢れる日があと10年でやってくる。日本人は「座して死を待つ」しかないのか。

・・・

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コメント

  • コメント (1)

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    • 希望
    • 2015年 12月 03日

    まあ、確かに、老後対策は衣食住からしっかり練っておかないと大変なことになるね。
    ただし、国の医療、薬品、介護、痴呆指導は、ボケ老人、がん患者を増やし医療機関が儲かり、国民の負担増で疲弊させるのが目的。
    もともと、和食中心で身体が求める程度に食ってりゃ、健康でボケ対策になるし、そもそも戦前はこんなにぼけ老人やがん患者がいたかな?、がんは、実は体に発生した毒素をがこれ以上全身に回らないように貯めてるだけでむしろありがたい体の防衛機能なのだ。それに、がんが原因で死ぬ人は実はかなり少なく、がん治療の副作用で死んでしまう人が実は大半なのだ。

    だから、がんのみ攻撃、または切り取っても何の意味もない。
    それより、体の毒素を排出し、増加させないことが重要で、これ、和食をほどほどに食べて、ぬるめのお風呂に30~40分入ってしっかり体温を上げ、体の抵抗力をアップさせれば、これだけで相当助かるものを、国、医療機関は何も言わない、だから私は、国と医療機関はまったく信用していない。

    つまらん連中だが、これが現実だよ。
    ボケ対策も、世のため、人のためのことを考え、一日最低ひとつはいい行いをすればかなり改善されるよ。
    そう、本当は人は生きていくのに、そんなに物資やお金は要らないんだ。
    また、健康なんて当たり前で、一日最低ひとつ、いい行いを目指す、それだけで十分だ。
    この点、国や財閥、権力者、支配者階級は、大うそを着いている。
    あほのB層に理解できるかな?
    要注意!

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